スタンドアロン型VRでMeta Quest2ではなくPICO4を選んだワケ

2022年12月のキャンペーン(5000円分のポイント還元・2年分保証追加)にてPICO4を購入してから1カ月立ちました。まだ使いこなしてない状態ですが、色々と思ったことを書きます。

PICO4は僕にとっては2台目のVRです。2016年発売のPSVRは持っています。

そもそもPICO4を買うきっかけになったのは、9月にTGS(東京ゲームショウ)でMeta Quest 2を体験したら予想以上良かったので欲しくなりました。

あいにく7月の値上げで割高感が・・買い時を逃した感じです・・

[TGS2022]“Meta Quest 2”ブースレポート。「Among Us VR」一色に染まったブースでは,クルーたちと写真を撮れるフォトスポットも

PICO4はハードウェア的にMetaのQuest2より良いという評価もあり、例のキャンペーンに惹かれて購入したわけです。

なぜMeta Quest2ではなく、PICO4を選んだのか?

ハードウェア的にPICO4が上回っている箇所があります。しかしMeta Quest2にはQuest専用ソフトが豊富で、YouTube、DMM、U-NEXT等のネイティブアプリも用意されています。PICO4は現時点ネイティブアプリを使えないため、不便な思いをしています。

決め手はやはり値段です。Meta Quest2は当初3万7千円台で買えるというお手頃なスタンドアローン型だったのに、2万円以上値上げされ、割高感が出ています。また2023年秋頃に後継機種のQuest3が発売されるのではないかという噂があります。

それに、以下の記事に書いてある通り、MetaのVRサポート期間が短いことが明らかになったので、買わなくてよかったと思いました。ちなみに初代PSVRは2016年発売。

Meta Quest(初代)、’24年までサポートも一部機能は提供終了へ

現行機種は2020年10月発売なので、ちょっと早くないか?という印象です。どうせなら買うならQuset3を待った方がいいと思います。現行機種の値段が高いからね・・繋ぎとしてPICO4にしました。

PICO4は2022年10月に発売されたばかりのため、ソフトウェアがこなれていませんが、将来性を感じます。何より、Vitural Desktopアプリのおかげで、PCのSteamVR、OcurusVRソフトウェアを問題なく遊べるようです。(ただしコントローラ互換性が微妙という話あるらしいので、完全対応してない可能性があります。)

参考サイト:【Pico4】バーチャルデスクトップはどうなのか?【朗報?】

僕はPSVR持っていますので、以下の比較表を作成しました。スタンドアローン型VRと外部接続型VRのPSVRは比較するのは適切ではないかもしれませんが、参考として作成しました。

PICO4  / Meta Quest2 / PSVR / PSVR2 比較表

機種名PICO4Meta Quest2PSVRPSVR2
メーカーバイトダンスMeta(旧Facebook)SIESIE
発売日2022/10/182020/10/132016/10/132023/2/22
VRタイプスタンドアローン型スタンドアローン型外部接続型(PS4/PS5)外部接続型(PS5)
ディスプレイ方式液晶液晶有機EL有機EL
ディスプレイ解像度4320×21601920×36641920×1080
※約5.7インチパネル1枚利用
2000×2040(それぞれ片目に1枚ずつ) 
※約3.6インチパネル2枚利用
片目あたりの解像度
2160×2160
1832×1920960×10802000×2040
リフレッシュレート72(デフォルト)、90Hz60、72、90 Hz90/120Hz90/120Hz
視野角(画角)105°110°約100°約110°
OSPICO5 OS(Androidベース)Androidベース不明不明
SoCQualcomm Snapdragon XR2Qualcomm Snapdragon XR2不明不明
メモリー8GB LPDDR46GB LPDDR4不明不明
ストレージ128GB/256GB128GB/256GBなしなし
バッテリー5300mAh3640mAhなしなし
搭載センサー光学センサー/近接センサー非公開?加速度、ジャイロモーションセンサー:6軸検出システム(3軸ジャイロ、3軸加速度) 装着センサー:IR近接センサー
トラッキング6DoF対応6DoF対応なし?視線トラッキング搭載
コントローラコントローラありTouchコントローラDS4/MOVEコントローラSenseコントローラ
接続インタフェースUSB-C、bluetooth,WiFi6USB-C,bluetooth,WiFiHDMI、USBUSB Type-C
オーディオ内蔵マイク内蔵マイク内蔵マイク
出力:ステレオヘッドホン端子
入力:内蔵マイク 出力:ステレオヘッドホン端子
重量 586g
(ストラップなしで295g)
503g約600g(ケーブル含まず)非公開(2023/1/11時点)
PC対応  可能  可能  NG NG
フィードバックなしなしなしヘッドセットの振動
値段128GB 49000円/256GB 59000円改定前128GB 37180円/256GB 49,280円
2022月8月1日以降
128GB 59400円/256GB 74480円
発売日時点の値段44980円(税抜)現在:約22000円(税込み)74980円(税込)
VR比較表

上記のVR比較表を眺めると、PSVR系VR以外のVR端末はすべて液晶になっていますね。多分コストと高解像度の両立のためかと思いますが。液晶は高解像度化に強いメリットがあるからね・・

初代PSVRは有機ELパネルを使っているので、黒の表現が非常に良いです。絵の締まりも良いです。その代り、解像度が低めというデメリットがありますが。

PICO4で映画を見てみると、液晶の特性で黒浮きがかなり気になります。有機ELのような黒は出せません。Meta Quest2は同じ液晶なので、おそらくPICO4と同じような黒表現になるかと思います。

なお、PSVR2も、有機ELパネルを使います。解像度がかなり上がっているので、HMDとして映画鑑賞の品質が結構気になっております。もしかするとHMDとして映画画質が最強になるかもしれません。

PICO4はとても良いスタンドアローン型VR。課題があるが買っても損しない

PICO4を使ってみて、良いだなと思った点を上げてみます。

  • 装着感がとても良い。すぐにつけられる。眼鏡持ちの人でも問題ない。(ただしメガネスペーサー利用必須)
  • VR酔いが感じられない。初代PSVRの時、若干VR酔いがありました。ソフト次第でVR酔いを感じやすい面もありました。
  • 解像度が高いので、文字等が読める。昔の液晶にあった動きボケとかはなし。
  • PICO4のVitural Desktopアプリを使えば、PC接続したりPCVRも楽しめる。VRで仕事するメリットがあると感じた。集中力がなぜかかなり上がるようだ。Kindleアプリのapkをインストールしてみたら、集中できるなと感じました。操作が面倒というデメリットがあるが。

これは残念だなと思った点を上げてみます。

  • 液晶の特性のためか、黒浮きがキツイ。映画を見るにはストレスがたまる。僕は画質マニアなので・・ あるPCVRアプリで、宇宙360度を眺めるためのアプリだったので、有機ELだったらよかったのにと思う面がありました。
  • 当然ですが、Quest専用ソフトが遊べない。これは移植を待つしかない。
  • Youtube/DMM/U-NEXT/Netflix/amazon prime等のネイティブアプリが使えない。一応Androidのapkを手動でインストールする方法があるが、NGでした。Webブラウザで見れる方法もあるが、相性のせいかフルスクリーン表示できず。
  • バッテリーの持ちが若干悪いと感じる。USB充電しながら利用できるが。

PICO4には色々と課題があるが、ハードウェア的にとても良いものだと思います。ゲーミングPCクラスの高性能PCを持っているなら、オススメだと思います。もちろん普通のPCでも、普通の使い方だけでも楽しめます。